六帖のかたすみ

DVを受けていた男性。家を脱出して二周目の人生を生きています。自閉症スペクトラム(受動型)です。http://rokujo.org/ に引っ越しました。

2015-09-01から1ヶ月間の記事一覧

CDレビュー: Metallica - St. Anger(2003)

★★★★★ メタリカ8枚目のオリジナルアルバムです。デビュー20周年。 中年の危機に拳を上げよ サウンド変えすぎ!!!! 前作までの穏健路線はどこへやら、ギターもドラムも錆び付いた体にステロイド剤を大量投与するかのようにエフェクター全開、ドラムなんか…

書籍レビュー: 資本主義は終了しました!?『資本主義の終焉と歴史の危機』 著: 水野和夫

★★★★★ 著者の水野和夫さん(1953-)は経済学者、民主党政権時の経済ブレーンです。三菱UFJモルガン・スタンレー証券(リーマンショック時にで小切手を渡して合併してる!)出身で職歴は1980-1998年の間ですので、日本のバブル真っただ中に経済の現場にいた人な…

CDレビュー: Yes - Ladder (1999)

★★★★★ イエス17枚目のオリジナルアルバムです。デビュー30年を突破しています。ヴォーカルのジョン・アンダーソンはこのときもう55歳ですね。まだ声の透明さが失われていない、、すごい キャリア集大成 1曲目Homeworldからいきなり素晴らしいですね。イエス…

書籍レビュー: 極右の統合失調、極左の自閉 『ひき裂かれた自己―分裂病と分裂病質の実存的研究』 著: R.D.レイン

★★★★★ 著者のR.D.レイン(1927-1989)は「反精神医学」を掲げたイギリスの精神科医です。精神病棟に患者を隔離するのは人権侵害だとし、患者を実存的に理解し治療することで地域に開放することを目指した、当時としては急進的な活動家だったそうです。現代では…

虫歯と実存

本とCDのストックがすっかり無くなったのですごくくだらない話を書きます。 私が十数年前に不適応を起こして引きこもりになった時歯を磨くのもおっくうになり1年ほど放置しました。1年の間に脳内では「歯を磨くの面倒」が「虫歯にはならない」という確信に変…

CDレビュー: The Rough Guide to Merengue & Bachata(2001)

★★★☆☆ メレンゲって何? メレンゲは中米のドミニカ共和国発祥のダンス曲です。成立は18世紀ごろと古く、2ビート+頭に付点4分音符を付けるのが特徴です。 Merengue music - Wikipedia, the free encyclopedia ギロとマラカス。コンガが入る曲が多く、曲調は…

CDレビュー: Paul Bley with Paul Motian - Notes (1987)

★★★★☆ ジャズドラマーPaul Motianのボックスセット、Complete Remastered Recordings シリーズの4枚目です。 こんな風に年を取りたい まずジャケットがいいですよね。これ書いた人絵のセンスあるなぁ。すてきすぎる。 コンビを組んでいるPaul Bleyはジャズピ…

書籍レビュー: DNAとウイルスこわい『カラー図解 アメリカ版 大学生物学の教科書 第2巻 分子遺伝学』 著:D.サダヴァ他

★★★★★ 2巻は染色体分裂~メンデル遺伝学~DNA~ウイルス遺伝学~生物の遺伝学がテーマです。1巻と同様豊富な図表が理解を強力に助けてくれることと、今回は化学知識も不要で誰でもバリバリ読み進めることができる素晴らしい本です。 DNAやばすぎ DNAや遺伝子…

CDレビュー: John Coltrane - Soultrane (1956)

★★★★☆ ジャズの100枚シリーズ21枚目。テナーサックス奏者ジョン・コルトレーン(1926-1967)の作品です。 まったりのようでいて激しかった 1曲目Good Baitは非常にゆったりとした曲調ですが中盤にわけわかめのアドリブを混ぜてきて油断がなりません。音は今ま…

CDレビュー: Oliver Messiaen Complete Edition - Petites Esquisses d'oiseaux, Etudes de rythme, etc(CD2)

★★★★☆ 鳥先生メシアンのボックスセット2枚目です。本CDは小~中規模のピアノ曲が収録されています。 鳥鳥鳥 2枚目も鳥がよく登場します。先頭のPetites Esquisses d'oiseaux「鳥の小スケッチ」はその名の通りrouge-gorge(ヨーロッパコマドリ)やmerle noir(ク…

フィスコレポートを読む セレクト6030アドベンチャー、2153EJホールディングス、3681ブイキューブ

www.fisco.co.jp 6030 アドベンチャー(ややうさんくさい小規模バカ高株) 格安航空券予約販売が主力の企業です。従業員数17人、まだまだスタートしたばかりと言った感じです。直近の通期決算は売上69.1%増、営業利益413.6%増ととてつもない成長を遂げています…

書籍レビュー: 刺激的な数学教養書『数学入門 <上>』 著:遠山啓

★★★★★(≧ω≦) 2年生の途中までしか終えていない大学教育の水準に追いつくため、まずは数学の勘から取り戻さないといけません。そこで尊敬している遠山先生の新書、名前もそのものずばり「数学入門」という本があるというので手に取ってみました。 数学者は語学…

数独ソルバー

最近webプログラムを全く作成しておらず腕がなまって仕方ないので、新聞で見たシルバーウィーク数独特集!みたいな記事に触発されて数独ソルバーを作ってみました。時間もないので即興で2時間半しかかけてません。ですので予想が必要な難しい問題は一切でき…

CDレビュー: Ludwig van Beethoven, Emil Gilels(pf) - Piano Sonatas, No.21, 26, 23(DG111 CD20)

★★★★★ 111 Years of Deutsche Grammophon、ようやく20枚目です。DG111シリーズのピアノ作品は並行して聴いているGreat Pianistsシリーズとかぶることが多いのですがこのCDは運よく重複していなかったので、聴きました。 エミール・ギレリス(1916-1985)はソビ…

CDレビュー: Claudio Monteverdi, John Eliot Gardiner(cond.) - Vespro della Beata Vergine (DG111 CD18, 19)

★★★★★─=≡Σ((( つ•̀ω•́)つ クラウディオ・モンテベルディ(1567-1643)はイタリアの作曲家です。2枚組100分ちょいの長大なこの楽曲の邦題は『聖母マリアの夕べの祈り』。いつまで祈るんだ! クラウディオ・モンテヴェルディ - Wikipedia いい感じのじーさんです…

書籍レビュー: 智者たちの戦争『ローマ人の物語 (4) ― ハンニバル戦記(中)』 著:塩野七生

★★★★★ 第4巻。ようやく全体の約1/10です。本書では紀元前219-206年、ローマvs地中海の盟主カルタゴの第二次ポエニ戦争の中盤戦が舞台です。 ハンニバル登場 ハンニバル - Wikipedia 本書に登場する最大の難敵ハンニバルは時々名前を聞く武将です。イタリアで…

CDレビュー: the HIATUS - A World Of Pandemonium(2011)

★★★★☆ ゴリ押しロック(と名付けました)のthe HIATUS、3rdアルバムです。 インストがより洗練されるも後半が残念 インストのレベルが前作よりも飛躍的に上がりました。特に先頭の1,3,4曲目に関しては非常にレベルが高い。1曲目Deephoundsは得意の音圧ゴリ押…

書籍レビュー: 嫉妬されると死ぬ 『ギリシア神話』 著: 中村善也・中務哲郎

★★★★☆ 岩波ジュニア新書2冊目。ジュニアと言えど内容は普通の新書と全く変わりません。著者の一人中務哲郎(なかつかさてつお)さんは、どこかで聞いた名前だと思ったら放送大学(ここも中退しそう)で西洋古典文学の授業でギリシャ篇を担当していた方ですね…

書籍レビュー: プロセスとしてのリーマンショック『リーマン・ショック・コンフィデンシャル(下) 倒れゆくウォール街の巨人』 著: アンドリュー・ロス ソーキン 訳: 加賀山 卓朗

★★★★★ rokujo.hatenadiary.com 上巻のレビューから一か月も経ってしまいました。原書は1冊にまとまってるのですがこの本は記述量が半端じゃないので2冊に分けたのは賢明だと思います。 プロセスとしてのリーマンショック 下巻は役者が全員そろっているので上…

フィスコレポートを読む セレクト 6037ファーストロジック、4318クイック

www.fisco.co.jp 6037 ファーストロジック(博打銘柄) 投資用不動産ポータルサイト「楽待」を運営する、今年上場したばかりの若い会社です。出来立てのためサイト上の情報量はとても少なくフィスコのレポートも1P半だけと全くやる気のないレベルです。仕事し…

書籍レビュー: 発達障害者が読むと人生変わるかも『成人の高機能広汎性発達障害とアスペルガー症候群』 著:広沢正孝

★★★★★(*'∀'人) 著者の広沢正孝さんは順天堂大の精神科医・教授です。専門は精神病理学・保健学。他に統合失調症関連の本も書いています。 発達障害者の精神構造を明らかにする目標で書かれた本 タイトルから一般向けの単行本的なものを想像していましたが…

CDレビュー: Metallica - Reload(1997)

★★★☆☆ メタリカ7枚目のアルバムです。前作Loadに続き76分とほぼフル時間での収録です。 1曲だけ大当たり やはり心に残る曲は少ないです。1曲目Fuelでは「イエッヘー」なんて言っちゃって今回もちょっとはじけ過ぎです。5枚目Metallicaで見せたスローの中にも…

CDレビュー: Yes - Open Your Eyes(1997)

★☆☆☆☆ Yesの15枚目のアルバムです。このアルバムの前にライブアルバムであるKeys to Ascension 1 と Keys to Ascension 2 がリリースされていますが、飛ばしました。スタジオ新曲も入っているらしいですがとりあえずスキップです。 中途半端過ぎ。ひどい な…

ハーバード・クラシックス

生ゴミを出したんです。ゴミ置き場に。 そしたら立派な装丁の本が30冊くらいゴミ置き場に置いてありました。ゴミ置き場は二段構えで本は上の段にあったためゴミにまみれず無傷でした。背表紙は全部横文字だったので日本のものではなく海外のものでしかも全集…

書籍レビュー: 先生ちょっと美化入ってます!『ぼくらの中の発達障害』 著: 青木省三

★★★☆☆ 広汎性発達障害や関連する精神病・心理学については考えるヒントにするためたくさん読みます。 著者の人柄の良さがにじみ出てる 青木省三さんは精神科医です。専門は思春期青年期精神医学と精神療法です。ので、本書で引用されている例は思春期~20代…

書籍レビュー: エヴァ好きが書いた一夜漬け用テキスト『グラフィック ミクロ経済学』著: 金谷貞男・吉田真理子

★★★★☆ 私には野望があります。大学中退という負い目をバネに、あらゆる分野の知識について学部卒以上の知識をつけたいという野望です。ゼロからのスタートです。 そもそも大学で教えられている政治・経済・文学・歴史学・哲学・心理学・語学・物理学・化学・…

CDレビュー: The Rough Guide To Scottish Folk(2000)

★★★★★ 今回のワールドミュージックはスコティッシュフォークです。フィドルとバグパイプとを多用していることが特徴です。 グレート・ハイランド・バグパイプ - Wikipedia 電子音に郷愁を馳せてしまった 9曲目のThe Tannahill Weavers - Good Drying Setの後…

書籍レビュー: ざわりとする生物学『カラー図解 アメリカ版 大学生物学の教科書 第1巻 細胞生物学』 著: D・サダヴァ他

★★★★★٩(๑❛ᴗ❛๑)۶ 高校の時生物が苦手でした。覚えることが多く暗記ばかり、計算が無いしイメージできず辛い。世界史と並んで毎回赤点寸前の劣等科目でした。もちろん大学入試には使わず、うっちゃっておいた領域の一つです。 しかし食や環境の本を読むにつけ…

CDレビュー: Paul Motian Quintet - Misterioso (1987)

★★★★★ ドラマーPaul MotianのComplete Remasteredシリーズ、3枚目です。 ぼやぼやフリーダム 1曲目Misteriosoのインパクトがまたも強いです。ぼんやりぼやぼやしているようで何か狂っています。2曲目Abacusも気持ち悪い。ボックス2枚目のJack Of Clubsにも参…

CDレビュー: Ray Bryant - Ray Bryant Trio (1957)

★★★☆☆ ジャズの100枚。シリーズもようやく20枚目となりました。レイ・ブライアント(1931-2011)はアメリカのジャズピアニスト・作曲家です。ジャズメンとしては珍しく長生きですね。 良くも悪くもクセのない演奏 バラードからアップテンポ、ピアノソロと一通…