好きな人がいます
書こうかどうかずっと迷っていたのですが、書かないと今の気持ちを残しておくことができないよ、と言ってもらったので、書きます。
好きな人がいます。
家を出る前からほのかに憧れていた人でした。頭の出来がぼくと違いすぎるので、遠い雲の上の存在だと思っていました。ところが最近ふとしたきっかけで距離が縮まり、ぼくが一方的に惚れ込んでしまいました。こんな気持ちになったのは初めてでした。気持ちが高じすぎて、数週間前にプロポーズをして大層驚かせてしまいました。今でも申し訳なく思っています。
彼女は天才です。本人は認めていませんが、ぼくは確信しています。文章を書く力、物事を分析する力において並ぶ者を見たことがありません。ですから時々、話についていけているか心配になることもあります。いまのところ、問題ないようです。
彼女はその能力と引き換えに疲れやすい体質で、毎日がエネルギー切れとの戦いです。他人と話すのはものすごく疲れるそうです。しかしぼくと話しているときは、あまり疲れないそうです。ぼくは主に話の聞き役となり、自分のペースに相手を巻き込みにくいことも関係していると思います。
近くにいるので、身の回りのお世話をしています。炊事はへたくそですが、洗い物と洗濯と掃除はそれなりにできます。家事は好きです。前の家では下手だから、腹が立つからとやらせてもらえませんでした。他人のために家事ができることはとてもうれしいことです。いくらでもエネルギーが出ます。
彼女の生きづらさがほんの少しでも軽減されればいいなと思っています。束縛でも、所有でもなく、足元からでも陰からでもいいから、支えられる存在になりたいです。一緒にいて負担になるような存在には絶対になりたくありません。
ぼくは天才ではありませんが、天才を理解できる能力はあると考えています。努力もできます。プロポーズの時、一生をかけてあなたのことを理解したい、と言いました。 お世辞でも口から出まかせでもなくそう思いました。ぼくは言語性の能力が低いので、今後、猛勉強しなければいけません。今日は彼女が書き溜めていたノートを8時間かけて読みました。泣きました。
いま幸せです。毎日を大切にしていきたいと思います。