振り返り 高3~浪人
11/26 トーダイに書き換えました
前回記事
3年生になり私は兼部していたパソコン部の部長をやらされることになりました。肩書だけの存在で私は演劇部の活動がメインでした。しかし部長として新入部員にスピーチしろと言われたときは困りました。私は人の前で話をすることなんてできません。じゃあ演劇は何だと言われたらあれはアドリブのいらない自動機械だから全然違うと答えます。本当は演劇こそアドリブの必要な世界なんですが私にはそんなことできませんので、何が起きようと同じバターンの中にとどまります。人前で話すなんてアドリブだけで構成されているようなもんです。無理です。私はその日学校をサボりました。副部長が代わりにスピーチしてくれたそうです。ごめんね。
サボるといえば私は定期テストを時々サボりました。なぜかというと定期テストは同時に宿題が出るものだからです。宿題が終わっていないのにテストができるわけがないので休みました。
夏に部活が終了し、残すは大学受験だけとなりました。私は中学校のときと同様に宿題を全然やらなかったので、宿題が試験範囲である定期テストこそ相変わらず壊滅状態でしたが、模試の成績は何故か悪くありませんでした。今考えると、これは受験勉強の出題パターンにたまたま私が適合していただけに過ぎません。意味が分からなくても点が取れていたからです。そこに部活の顧問が目を付けました。
「お前トーダイ受けろ」
アホちゃうか。わたしゃ地元の工業大学がいいとこだと思ってましたが、高望みして東京にある某工業大の情報科を受けようかなと考えていた所でした。それでもっと上を受けろと。アホちゃうか。
でも期待されたことがうれしくて勉強を始めてみたら、2年生終盤時点で800点満点の500点からはじまったセンター模試の点数が受けるたびに30点ずつ上がり、センター試験本番では660点になりました。私大も受かりました。勢いに乗って私大の入学金は払わず二次試験は前期後期とも東大にしましたが前期は自己採点3点差の首の皮一枚で落ち、後期試験はボロボロで落ちました。後期試験会場の医学部校舎のエビみたいな薬品の匂いは今でも覚えています。
予備校に入って浪人しました。公立上位の高校は浪人率が高いので抵抗はありませんでした。同じ中学高校だった3人でいつも行動していました。このうちの1人が読書家で、彼がダンテの「神曲」を読んでいたことを今でも覚えています。彼のおかげで私の中に「読書しなきゃいかんな」という感覚が培われました。ですがそれを実践に移すまで12年かかりました。名前で検索してみたら彼は気象庁に入ったようです。
恥ずかしい話ですが私が当時読んでいた漫画はこれです。
読んだ方は知っていると思いますがこれはトーダイに行く萌え漫画です。またオタク方面に戻っていた私はこれを読んでモチベーションを上げました。
予備校は月~金までみっちり授業が詰まり土日がほとんど模試で潰れるので休む暇は少なかったものの、時々名古屋の図書館に通ってシンセサイザーの本に感銘を受けたり駅ビルの大型書店に入って感動したりできました。成績が良かったので学費は半額になりました。最終的にセンター試験は9割を超え、二次試験は合格者平均点を上回りました。
受験勉強は大部分が暗記と手続き学習で構成されています。私にもってこいの分野でした。ただひたすら問題を解くだけの単調作業ですので、音ゲーと同じです。学問の深遠な理解など必要ありません。極端な話、意味が分からなくてもよいです。英語も物理も数学もみんな暗記と慣れだけで点数が上がります。後の経験で分かったことですが、文系科目も間違いなくそうです。一部の数学の発想力が要求される問題には歯が立ちませんでしたが、高1のときから時間をかけて数学の問題の全パターンの問題を解いてたらもう少し点数は上がったでしょう。「東ロボ君」のような人工知能が入試解けるってのもわかります。私の頭の中はコンピュータに近いので、似たような認知手続きを踏めば解けるのは当たり前です。こんな非人間的なペーパーになんでみんな命かけて取り組んでるんでしょうね。もう少しで大学入試制度も変わるらしいですけれど。
みんなゲームするくらいなら受験勉強の点数上げた方が将来のためだよ、と言いたいところですが実はゲームのように勉強することには落とし穴があります。これは次の記事で書きます。
今ならこう言うでしょう。みんなゲームするくらいなら、デイトレやったほうがいいよ。頭の柔らかいうちなら大口取引のパターンを掴めるから億稼げるよ。
合格発表で号泣したりキモイ叫び声を上げている人を脇目で見つつ番号を確認して、そのまま学生課の賃貸斡旋コーナーへ行き、世田谷区ワンルーム家賃6万というボッタクリ価格の物件を契約しました。最近不動産で資料を見ていたら似たような物件が4.5万で出てました。田舎者という言葉はカモと同義です。情報の非対称性という言葉を知っていればよかった。私はそこに住むことになりました。しかし今思うとこの物件がある周辺って高すぎてこの先一生住めそうにありません。身分相応に郊外に借りりゃよかったのにな。いま私が学生なら、大学の近くの風呂無しボロアパートに2万で住み、トレーニングルームのシャワー室を使うでしょう。どうせ図書館にこもるのだから。
次記事