六帖のかたすみ

DVを受けていた男性。家を脱出して二周目の人生を生きています。自閉症スペクトラム(受動型)です。http://rokujo.org/ に引っ越しました。

Beethoven, Friedrich Gulda(pf): Piano Sonata No. 4-6(CD5)

Amazon.co.jp: Ludwig van Beethoven, Horst Stein, Wiener Philharmoniker, Friedrich Gulda : Beethoven: Piano Sonata No. 1-32, Piano Concertos No. 1-5 - 音楽
★★★★☆(5番は★★★★★)
2枚目、ピアノソナタの4-6番。毎回ベートーヴェンの顔が出てくると疲れるので、ジャケットを省略します。
いわゆる3大ソナタでも、別名のついているソナタでもない、無名の曲たちですが、しかし光るものがあります。4-6番はいずれも第一楽章がやや硬くてベートーヴェン風演歌が展開されており、悪くはないですが肩肘張った感じがします。4番の第2楽章は名曲です。ピアニッシモにどきりとさせられます。そしてこのCDのMVPは5番の2,3楽章です。2楽章はピアニストの持つ抒情を最大限に発揮できる曲で、グルダさんの演奏は優しさと激しさを同居させつつ絶妙な余韻を残してくれました。第3楽章はベートーヴェン風ダサさが最高に発揮された曲で、傑作だと思います。まず冒頭が真面目ぶっていてそれが滑稽に見えるちびまる子ちゃんの丸尾君のようなメロディーです。その後の信じられないような単音のフォルテッシモ6連発タタターンタタターンもすごくいいです。度肝を抜かれるダサさ。しかも3回もある。最高です。それでいて演奏が軽快でめちゃんこ上手なんだからずるいですね。中盤にプチ運命風メロディーも出てきます。
6番は時間が短いしあまり印象に残らなかった。残念。演奏の問題かもしれない。運指が難しそうな3楽章目でちょっとフレーズが切れてる。